ひとりよがり

無気力美大生を経て社会人となったデザイナーの独り言

恐れるほど、それに近づいていく

何故作品が作れないのか
何故作る気が起こらないのか
何故作りたくないのか

それを突き詰めて考えることを回避してきた。

漠然とした嫌悪感があることしか分からなかったからだ。

私は天才ではない。凡人だ。

教授はあくまで一学生でしかない私に天才的な作品を求めてはいないだろう。
両親も私が世界的に著名なデザイナーになることを望んでいるわけではない。
手に職をつけ好きなことを仕事にして幸せに生きていって欲しいと願っている。

誰も私に厳しすぎるプレッシャーをかけてはいないのだ。

それなのに何故こうも周囲の視線ばかり気にしてしまうのか。


優秀でなくては
いい成績を取らなくては
世間体のいい職に就かなければ
経済力を持たなくては

ありきたりな思考だが、どうもここから逃れられないばかりにより物事が悪化していっているような気がする。

確かに両親は私に世間体の良さを求めるところがある人達だった。
しかしそれを現在の自分に対する不満の言い訳にすることはできないだろう。

ネガティブ思考が様々なことを悪く捉えてしまい、皮肉的な構え方をしてしまう。

物事にはプラス面、マイナス面と両方あることが多いにも関わらず、負の側面ばかりに目を向けてきた。


「デザイナーになれば自己実現が出来るかもしれないけれど、競争が多いし残業もあるし、夢見るような甘い世界じゃない」
(だから私には出来ないだろう)

「教師になれば生徒と関わって人の役に立てるかもしれないけれど、いじめ問題やモンペのことで苦労するかもしれない、心身を壊す可能性が高いかもしれない」
(だから私には出来ないだろう)


私は夢見るお花畑さんではありません。
現実をきちんと直視しています。

そういう気持ちでいたため、負の側面を必ず見るようにしていた。
いや、負の側面ばかり見ていたのだ。


悪いようになったらどうしよう
悪いようになってしまうに違いない

ずっと悪いことばかり考えていれば、そのように行動も変わっていき、結局恐れていた展開に結びついてしまう。

思考が行動に変わってしまう。
行動は結果を変えてしまう。

悪いことは、考えない。

現実逃避のようでもあるが、その方が良いのかもしれない。